こんにちは!ライターのせりなべです!
東広島に住む方にご登場していただき、身近な方をご紹介していただくことで次第に「ご縁」が結ばれていく「ひとむすびのひとつなぎ」。
以前、花屋 Florist Lilie (フローリスト リーリエ)店主の大石紗佑里さんにご紹介いただいたのは、北浦裕司さんです!
◇お名前:北浦 裕司(きたうら ゆうじ)さん
◇出身地:呉市浦安町生まれ、東広島市西条町在住
◇ご職業:建築屋さん
子供の頃から建築に興味があったのですか?
そうですね、子供の頃からプラモデルや絵を書くことが好きで、中学生の時には「好きなことを仕事にしたい」、漠然と「建築がしたいな」という思いがありました。
そして大学で建築を学び、ハウスメーカーに就職しました。営業から設計の仕事、現場担当など幅広い業務を担当していました。
一方、組織なのでそれぞれの役割ごとに分業で仕事をする中、お客様の声を現場でそのまま反映できないことなど、もどかしさも感じていました。
会社では一連のことを経験させていただいていたので、その後独立し、今はお客様と相談しながら、設計図も書き、現場も担当し全て自分自身で行なっています。
住宅のリフォームや新築のご依頼が多いですが、美容室や整体院など店舗の改装もします。
独立してルールやマニュアルが無い分、自由度が高く責任も伴います。
これまで自分自身が作ったことのない複雑なご依頼などもいただくこともあり、やはり大変なことも多いのですが、決して「たいぎい」とは思わないんです。
「よし自分の幅が広がるチャンスだな。勉強になるな」と捉えられるようになりました。
午前2時、3時まで仕事をしていても、好きで面白いから向き合える。そんな仕事です。
お仕事をされる上で大切にしていることは何ですか?
「お客様と一緒に作っていく」ことです。
家は生活の土台であり、長い間人生に寄り添う存在。そんな家作りを任せていただくにはお客様との信頼関係がとても大切だと思っています。
特に間取りを考え図面を書いていく段階では、1週間や2週間に1度、定期的にお客様と打ち合わせをしながら進めていきます。
「北浦さんにお任せします」「オススメでお願いします」とよく言っていただきますし、もちろんそのようにさせていただくこともあるのですが、お客様ご自身が「自分が家作りに参加した」感覚を持ち帰っていただきたいと思っています。
例えば壁に使う素材に関してA、B、Cという選択肢がある場合、それぞれのデメリットも丁寧にご説明し、最終的にはお客様に納得感を持って選んでいただきたいと思っています。
そうしてじっくり家と向き合っていただき、悩む時間も楽しんでいただくことで、家への愛着もぐっと湧くと思います。
嬉しい時はどんな時ですか??
仕上がりを喜ばれているお客様の表情や、設計図をご覧いただく時や、お客様と一緒に悩んで考えたスペースができた時だったり、嬉しい瞬間は、家をお客様や職人さん達と一緒に作っていく要所要所にあります。
お客様と現場の職人さんが仲良くなっていることもよくあり、そんな様子を見るのも嬉しいですね。
暮らしの中のふとした時に「あの時狭いスペースを丁寧に作ってくださっていたな」「暑い中で頑張ってくださっていたな」と「職人さんの顔」が思い浮かぶことで、家を大切に思っていただけたり、「あの時、楽しかったな」とあたたかい気持ちになっていただけたら嬉しいです。
東広島で好きな場所を教えてください!
そうですね、本当色々考えたのですが・・・
好きな場所は、やっぱり自分の家ですね〜!
妻が間取りを考え、息子の「秘密の抜け穴が欲しい」というアイデアも取り入れ、自分自身が図面を書き、家族で作り上げた家なんです。
家のすぐ側に桜の木が植えてあるので、リビングの大きな窓から夜桜を見ながら晩ごはんを食べるなんていうこともできます。
耳を澄ませば川を流れる水の音が聞こえます。
ご近所さんにも恵まれ、いい土地に出会え、好きな家での暮らしを家族と楽しむことができています。
身の回りのお気に入りのアイテムは何ですか?
この腰袋です。
定規や計算機、ペンやメジャーなど仕事をする上で必要最低限のアイテムを入れています。
必要な時にさっと取り出すことができるので、無くてはならない存在です。
以前ひとつなぎに登場された、美容師の上本さんや花屋の大石さんも仕事道具としてご紹介されていたシザーケースのようなイメージに近いと思います。
色々な腰袋を試しましたが、「ミニショルダー」として無印良品で販売されているものが使いやすいです!
スマホに入っているお気に入りの一枚は?
地元安浦町三津口地区を代表する祭、神山神社大祭の時に撮影した一枚です。
鬼は私で、息子とのツーショットです。
神山神社は、穀豊穣と悪疫退散と村民の安穏を祈念して建てられ、住民に今も大事にされている神社です。
鬼が水をかけたり、櫂伝馬に乗り込んだりして暴れ回るのがお祭りの見どころ。
10代から20代前半の若手が務める鬼は、強くて悪くてかっこよく、安浦の子供達の憧れで、私自身も20台前半の頃ずっとしていました。
子供が生まれ、鬼の姿を見せたいと思い、自分が鬼になることを志願して撮影できた一枚です。
大切な思い出が詰まっています。
PRしたいこと
建築の仕事と並行して、「Laboratorio KIT」として建築工事で余った材料を使ってキノコモノ(木の小物)を作る活動もしています。
以前ひとむすびに登場された柴田さんがご紹介していた「のまのまの森」のイベントでも、廃材を使った小物をご覧いただけるので、またイベントが再開したらぜひふらっと遊びに来てください!
ちなみに妻は青森県津軽地方の伝統工芸、こぎん刺しをしています。よろしければInstagramをチェックしてみてください!
・・・ライターせりなべ 取材を終えて・・・
北浦さん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!
「仕事がたいぎいと思うことはない」という言葉が印象的でした。前例がなかったり複雑なことを面倒だなと思うことは誰しも一度はあるかと思うのですが、特に独立をされてからは難しいことへの向き合い方、気持ちの持ち方が変わったとのことでした。
お仕事のことをお聞きする際、言葉の端々に「面白いんです」と仰っていて、本当に人と向き合うことが好きで楽しんでいっしゃることがひしひしと伝わりました。
「寝に帰る場所」として家を位置付けている若い人が多いですが、人生の中で多くの時間を過ごすのが家だからこそ、少しでも好きな場所に感じてもらえるような家作りをしていきたいと話されていた北浦さん。
お客様からは「NOと言わない建築士」とよく言われるそうですよ!
お客様はもちろん、一緒に仕事をしていく方々、ご自身を取り巻く人を大切にされている北浦さんが作る空間は、きっと温かい場所になるのだろうなと感じました。
それではひとむすび7組目のご紹介をぜひお楽しみに!
北浦建築
東広島市西条町
090-1333-5641
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この記事を書いたのは
東広島まるひネットライター:なべせり
Instagram|@seri.nabeshima
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